フォトコンテスト 2018 審査結果発表

講評:坂本広志氏

講評:坂本広志氏

モントレー2018は、グラベル(一部ターマック)で争われ、久々にSL信州も走り、新たなシャッターチャンスが生まれました。グラベルは巻き上げる砂埃も味方になり、車の動きが大きく出やすい分、迫力ある写真をものにしやすいのですが、撮影そのものが雑になってしまう事があります。そこで、限られた撮影場所の中、どのような作品にしていくかという考え方にポイントを置いてみました。今回は55人の力作を応募いただきました。

まず、応募作品の中から各1点を選びましたが、人によっては複数点共が上位になるであろうというレベルの高い作品群を送っていただきました。選ばれた55点すべてを下に紹介しましたが、この中からグラベルラリーを走る迫力やスピード感の表現は、佐藤栄一さん、吉田史生さん、大草和己さん、アマガイマモルさん、イザワタカシさん、みかんねこさん、鮎川一樹さん、熊谷泰三さん、市川直久さん、小野勝彦さん、西本大介さん、中野岳彦さん、柏原宏行さん、田上智基さんが見事に捉えてくれました。フレーミングの上手さ、ラリーらしさの表現(考え方)の上手さでは、タツさん、市川美佐子さん、成田友也さん、黒沢吉彦さん、蒔田亮子さん、佐藤良孝さん、kick小沢さん、大塚善広さんがうまくまとめ、阿部貴光さん、長島裕行さん、田中茂裕さんは悪条件の中その状況の表現に果敢に挑戦しています。表情が分かり難いのが残念ですが、宮坂朋克さん、坪川淳子さんはサービス風景にも目を向けてくれました。

ただ、迫力十分もピントが甘かったり、撮影の基本を忘れていたりと、単に写真として見るには十分な作品でもコンテストという事で残念ながら評価を下げた作品も見られました。

一つ気になったのが、昨今の流行りなのかカメラを斜めに構えて撮った作品が多く見られました。おそらく、雑誌などでページを構成するにあたってのデザイン的な表現からきているのでしょうが、今回の応募作品の中で斜めにしたことで効果があったのは1点のみです。フレーミングやシャッター速度、カメラの流し方など、基本的な技で勝負して貰いたい、そんな印象がありました。

最終的に残ったのがタツさん、佐藤栄一さん、吉田史生さん、市川美佐子さん、成田友也さん、大草和己さんの6作品でした。

(順不同・敬称略)

大賞

大賞「空へつづく」
タツさん

大賞はタツさんの作品、「空へつづく」。
シンプルな画面構成、青空に浮かんだ雲がしっかり芸をし、その向こうにある夢を求めて…なんて詩的な表現、構成力などの非凡なものを感じます。

優秀賞

優秀賞「かぶりつき!」
成田友也さん

優秀賞1点目は、成田友也さんの「かぶりつき!」。
題名に?がつきますが、本来「邪魔だな!」と感じるカメラ前のギャラリーを味方に引き込んで絵作りしたことで、ラリーの楽しさやその場の雰囲気を冷静に伝えてくれました。ただ、ピントは手前から車まできっちりと撮影して欲しかった。

優秀賞「ヤリス・オン・グラベル」
大草和己さん

優秀賞の2点目は、大草和己さんの「ヤリス・オン・グラベル」。
基本に忠実な画面構成、オーソドックス作品ながら、多くの人が狙ったヤリスを最もWRCの雰囲気を感じさせながら激しい動きを表現してくれました。